22歳黒人男性が、81歳白人女性に感じた友情

こんなご時世だからこそ心温まる話

無事ニューヨークに引っ越したスレイオンは、10月に再び「ワーズ・ウィズ・フレンズ」のアプリをインストール。すぐにガットマンに連絡をとった。だが「81歳の親友」の話を、友達の母親エイミー・バトラーが耳にするまで、ガットマンに会うことになるとは思いもしなかった。

人々を癒やした意外な友情

フロリダで面会を果たしたスレイオンとガットマン(写真:Rev. Amy Butler via The New York Times)

マンハッタンのリバーサイド教会の牧師を務めるバトラーは、スレイオンとガットマンの友情物語を教会で話したいと考えた。そこでまず、ガットマンを紹介してくれないかと、スレイオンに頼んだ。そしてガットマンと電話で話すと、「2人が実際に会うことでこの物語は完結する」と考えた。

こうしてバトラーは12月1日、スレイオンとともにフロリダ行きの飛行機に乗った。彼女によると、スレイオンとガットマンの「初顔合わせ」は、「私の想像をはるかに超える美しい光景だった」と言う。「気まずい雰囲気はゼロだった。磁石みたいにお互いに引き寄せられていた」。

のんびりしている時間はあまりなかった。一緒に昼食をとり、パームビーチを簡単に歩き回っただけだ。だが、のちにスレイオンがツイートした写真は大きな注目を集めた。メディアも騒ぎ出した。

自分たちの話がこんなに多くの人の心に響いて興奮していると、スレイオンは言う。「『こういう話を待っていた。今のこの国の人種関係を考えると、特にそうだ』って多くの人が言ってきてくれた」。

ガットマンはメディアの取材には応じていない。バトラーによると、彼女はこの話がこんな大騒ぎになっている理由がわからないと言っているという。「『私たちはどんなときも、こういうふうにお互いと関わりあうべきだ』と言っている」。

だが、ガットマンはバトラーとスレイオンが帰路についた直後、バトラーにメールをくれたという。バトラーはそれを日曜日の礼拝で読み上げた。

最愛のエイミー、

今日のことを何と表現していいか、私は言葉を失っています。人生で最も記憶に残る日の1つだったことは間違いありません。今もまだ、温かい友情の輝きを感じています。あなたとスペンサーは、想像もしない形で私の前に現れ、私を包み込んでくれた。今私が言える唯一の言葉は、とてつもなく大きな「ありがとう」です。あなたがた2人を愛しています。月まで往復するくらいたくさん。

ミス・ロズ

(執筆:Daniel Victor記者、翻訳:藤原朝子)

© 2017 New York Times News Service

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