日経平均株価は続伸、終値で2万円を回復 警戒感薄らぎ2週間ぶり高値、売買代金は減少

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 6月19日、東京株式市場で日経平均は続伸。終値は2万円の大台を回復し、6月5日以来、2週ぶりの高値水準を付けた。弱含んだ円相場が支援材料となったほか、好業績、高配当株には国内機関投資家による買い観測も出た。写真は都内で2015年8月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸。終値は2万円の大台を回復し、6月5日以来、2週ぶりの高値水準を付けた。弱含んだ円相場が支援材料となったほか、好業績、高配当株には国内機関投資家による買い観測も出た。前週末比で一時144円高まで上げ幅を拡大したが、後場は手掛かり材料が乏しく伸び悩んだ。

TOPIXも続伸。終値は2週ぶりに1600ポイント台を回復した。

共同通信社が17、18両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は44・9%で、前回調査から10・5ポイントの急落となった。ただ市場では「支持率低下は政権側にとって株価維持への動機付けとなる」(中堅証券)との見方もあり、指数は序盤から強含みで推移した。

業種別ではその他製品が上昇率トップ。建設が新高値を付けるなど、内需セクターの一角が堅調だった。スマートフォン向け新作ゲームのヒット期待から一時20%超高となったKLab<3656.T>の売買代金が、トヨタ自動車<7203.T>や三菱UFJ<8306.T>を上回るなど、中小型の材料株に短期資金が流入した。

ソニー<6758.T>や東京エレクトロン<8035.T>などハイテク関連株にも見直し買いが入ったが、日経平均は後場は小動きとなり、こう着感が強まった。東証1部の売買代金は5月30日以来、約3週ぶりに2兆円を下回った。

ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏は「重要イベントを通過した今週は特段のリスク要因がない。1ドル111円前後の為替相場も安心感のある水準」と指摘。「株主総会シーズンに差し掛かり中長期的な企業の評価がクローズアップされやすい。市場に信頼感のある銘柄は見直し買いの可能性もある」とみる。

個別銘柄ではゼリア新薬工業<4559.T>が急伸。16日に発表した自社株買いを材料視した。半面、野村不動産HD<3231.T>は一時15%を超す下落。日本郵政<6178.T>が野村不動産HDの買収を断念することが明らかになったことで、買収に伴うプレミアム上乗せへの期待が剥落し、売り圧力が強まった。

また民事再生法の適用を東京地裁に申請する方向で準備に入ったと16日に報じられたタカタ<7312.T>は売り注文が殺到。ストップ安比例配分となった。

東証1部の騰落数は、値上がり1414銘柄に対し、値下がりが508銘柄、変わらずが97銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20067.75 +124.49

寄り付き    19974.30

安値/高値   19949.88─20087.71

 

TOPIX<.TOPX>

終値      1606.07 +10.03

寄り付き    1597.21

安値/高値   1596.09─1607.47

 

東証出来高(万株) 148469

東証売買代金(億円) 19867.99

 

(長田善行)

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