シャープ戴社長、「最悪期を生き残れた」 今期は4年振りの最終黒字をめざす
[堺市 26日 ロイター] - シャープ<6753.T>は26日、未公表だった2018年3月期の業績予想を公表した。純損益は590億円の黒字を見込む。実現すれば最終黒字化は4年ぶり。親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW>が検討している米国での液晶パネル工場について記者会見した戴正呉社長は、「条件が合えば米国で新しい工場を作りたい」と述べ、シャープも計画に加わる可能性を示唆した。
併せて、2019年度を最終年度とする中期経営計画を発表。19年度売上高は3兆2500億円(17年度予想2兆5100億円)、営業利益1500億円(同900億円)を目標としている。
戴社長は「(債務超過で始まった)2016年度の最悪期をサバイブできた。中期計画では守りから攻めへ、構造改革から事業拡大へ」と強調した。
中期計画では、家電分野でIoT(モノのインターネット)との連携や、2018年から日本国内の衛星放送で実用化される「8K」に対応した液晶テレビの販売に注力する。19年度までの3年間で4000億円強の投融資を行う。
米国での液晶工場について戴社長は、「今回の投資金額には(含まれて)ない。メリットがあればやる」と述べた。
また、鴻海と共同で買収に動いている東芝<6502.T>のフラッシュメモリー事業については「応札しているが、プロセス中でコメントできない」(戴社長)としている。
*内容を追加しました。
(浜田健太郎 編集:内田慎一)
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