三越伊勢丹、トップ交代で明示された「進路」

杉江次期社長「私は構造改革を優先する」

4月に三越伊勢丹ホールディングスの社長に就任する杉江俊彦氏(撮影:今井康一)

異例の退場劇から6日後。ようやく開かれた記者会見の席上に、辞任する社長の姿はなかった――。

三越伊勢丹ホールディングスの次期社長に4月1日付で就任する杉江俊彦専務執行役員が、3月13日に記者会見を開いた。会見に先立ち、同社広報から「社長が同席すると、皆様の関心が杉江の話に集中していただけなくなるのではということで、本日は杉江が4月の就任を前にご挨拶、経営の方針を説明させていただきます」との説明があり、大西洋社長(3月末社長辞任、6月取締役退任)は出席しなかった。

未発表の新規事業については取捨選択

今回の社長辞任はかつてないドタバタぶりだった。3月6日には後任が決まらないままで、辞任報道が先行。翌7日には大西社長辞任と杉江氏の社長就任が正式発表されたが、同日発表予定だった来年度の執行役員人事は今回の電撃辞任で白紙撤回されるなど、混乱ぶりが際立った。

社長就任が発表されてようやく開かれた記者会見にたった一人で臨んだ杉江氏は、「前任の大西から大任を引き継ぐことになった。多大な責任を感じており、身が引き締まる思いだ」と述べ、事業の選択と集中を進めていくことを強調。現在進んでいる新規事業は当面続けるが、未発表の新規事業については取捨選択していく。

杉江氏は大西社長の下で、次期中期経営計画など全社的な経営戦略を策定してきた人物。こうした経緯もあり、「基本的な方向性が変わることはない」と、その考えを大西氏に伝えたという。

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