苦しい三越伊勢丹、地方4店抜本改革の正念場

訪日客だけでなく中間層も「百貨店離れ」

伊勢丹新宿店。今上期はこの旗艦店も前年同期比3.7%減に終わった(撮影:今井康一)

「今年(の百貨店市場規模)は6兆円を切ってくる。業界では毎年20店近くが閉店している。今のビジネスモデルでいいとは思っていない」。三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長はこう危機感をあらわにした。

三越伊勢丹ホールディングスは11月8日、2016年度の第2四半期(2016年4~9月期)の決算を発表した。売上高は5821億円(前年同期比5.2%減)、本業の儲けを示す営業利益は61億円(同57.9%減)と大幅減益となった。

苦戦した要因の一つが「爆買い」に代表される訪日観光客による免税売り上げの落ち込みだ。今上期の三越伊勢丹の免税売上高は、234億円と前年同期と比べ2割以上も減った。中国政府が輸入品の関税を引き上げたことや、円高も重なったことでインバウンド需要が低調に推移。その結果、宝飾品や時計といった高額品が売れず客単価が低下してしまった。

ただ、今回の減益要因は免税売り上げの低迷だけではない。さらなる逆風となっているのが、従前からの課題だった中間層の消費の落ち込み。この課題が、より顕在化してきているのだ。

モノ消費が落ち込ている

「店舗を見ると中間層の消費が落ちている。それが通信費にいったり、旅行とか健康などコト消費にシフトしている。むしろ、モノ消費が落ちているというのが正しいかもしれない」。大西社長は消費低迷の現状をこう分析する。

如実に表れているのが、衣料の不振だ。主力品である婦人衣料の上期の売り上げは前年同期比で6.6%のマイナスを記録。他商品と比べると粗利が高いカテゴリーだけに業績への影響も大きい。

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