日経平均は大幅続伸、終値の昨年来高値更新 1ドル115円台前半まで円安ドル高が進む

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 3月10日、東京株式市場で日経平均は、大幅続伸。1月4日に付けた終値ベースでの昨年来高値を更新し、2015年12月7日以来、約1年3カ月ぶりの高値水準で引けた。写真は都内証券会社の株価ボード。2015年3月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、大幅続伸。1月4日に付けた終値ベースでの昨年来高値を更新し、2015年12月7日以来、約1年3カ月ぶりの高値水準で引けた。為替が1ドル115円台前半まで円安に振れ、主力輸出関連株に買いが先行した。

後場に入ってもドル高・円安を背景に先物主導でじりじりと上昇、幅広い銘柄に買いが広がった。指数は引け間際に一時300円を超える急騰となった。

TOPIXも続伸。東証33業種中、鉄鋼、海運を除く31業種が上昇した。セクター別では、保険、証券、空運が上昇率の上位となった。

大阪取引所が引け後に発表した3月限日経平均先物・オプションの特別清算指数(SQ)値は1万9434円30銭となった。現物株の終値がSQ値を大幅に上回って引けたことで、日米の金融政策決定会合やオランダの議会選挙などイベントが盛りだくさんの来週に向け、先高感が高まった。

だが、市川雅浩・三井住友アセットマネジメントシニアストラテジストは「14─15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドットチャートで年内の利上げが3回のままだったら、短期的にドル安/円高となり利益確定売りが出る。2万円回復に向かうだけの力強さはまだない」と見ている。

日本航空が<9201.T>が続伸。同社は9日、発行済み株式総数の2.48%に相当する898万8200株を3月22日に消却すると発表した。潜在的な需給悪化の懸念が後退したと受け止めた買い注文が入った。

半面、ユークス<4334.T>が続落。9日に発表した2017年1月期業績予想の下方修正を嫌気した。連結営業利益は4億1600万円から3100万円、連結当期利益は2億8100万円から5400万円に引き下げた。

東証1部騰落数は、値上がり1563銘柄に対し、値下がりが341銘柄、変わらずが100銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     19604.61 +286.03

寄り付き   19444.71

安値/高値  19427.81─19623.72

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1574.01+19.33

寄り付き     1567.07

安値/高値    1565.27─1574.87

 

東証出来高(万株) 226716

東証売買代金(億円) 29483.5

 

 

 

(辻茉莉花)

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