なぜ再燃?各地で「社歌」が盛り上がるワケ ハードメタルからロック、ラップまで!
新潟県三条市にある、Web制作会社ウェブアプト。その社歌はロック調だ。
仕事柄、パソコンと向き合い、個々に仕事に没頭するスタイルになりがちなため、息抜きできる環境や会社としての一体感を醸成しようと、社の代表取締役・小山博さん(57)が社歌の制作を思いついた。
「ロックなアニメ社歌」で社員の起爆剤に
せっかく一から作るのに、旧来の“かしこまった社歌”では「ダメ」。そう考えた小山さんは、自身がファンであるという矢沢永吉を彷彿とさせるようなアップテンポな曲調をイメージし、さまざまな企業のブランドソングを手掛けるクリエーティブ集団「SHUZ」に制作を依頼。
仕上げに、高校生クリエーター・比留間未桜さんがアニメーションをつけ、昨年12月に「Rock'n Roll アプト」が完成した。
アニメーションを高校生に依頼したのは、「高校生でもここまでできるのだから、プロである自分たちはもっと頑張らなければいけない、という思いを“社員と共有”したかったから」だという。社員で一斉に歌うような機会はあえて設けていないが、「社歌」の存在が社員のいい刺激と起爆剤になっていると話す。
「社員自作のラップ社歌」をみんなで歌い、想いを1つに
一方で、「全社員で歌う」ということに、今もあえてこだわっている企業もある。事務用品・事務機器販売を行う、岡山県倉敷市のクラブンだ。同社では、社歌が誕生した約40年前から、毎朝の朝礼で、社員みんなで斉唱しているという。
「社歌が会社にあっても、歌っている会社は少ないと思う。それに年1回しか歌う機会がなかったら、歌えない。それでは『社歌』じゃない」。同社の代表取締役社長・伊澤正信さん(66)、通称ジョージは、そう持論を話す。「みんなで朝、声を出すのはとてもよいこと。自然と一体感も出るし、発声練習にもなる。スポーツ選手が試合の前にチームで円陣を組んで、『おー!』と一斉にかけ声を掛けるが、あれと同じ効果があるのでは」
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