06)秘密の線路を走った臨時列車
東京メトロ有楽町線の桜田門駅と千代田線の霞ヶ関駅を結ぶ短絡線があることは、鉄道ファンにはよく知られている。有楽町線の車両を千代田線の北綾瀬にある車両工場へ回送するための単線のルートだ。
特別のイベント以外で一般客の乗れる電車が走ることはないが、2008年5月から2011年9月まで、この区間を通る臨時列車が年間最大30日程度運転された実績がある。小田急の青いロマンスカーMSEを使用した「ベイリゾート」という特急で、小田急線の本厚木と有楽町線の新木場を結んでいた。朝早くに本厚木を出て新木場に向かい、同じ日の夜に新木場を発車して本厚木に戻るダイヤだった。新木場からJR京葉線に乗り継いで東京ディズニーリゾートに出かける客の利用を当て込んだものと思われた。
夜の列車に乗ったことがあるが、新木場を出ると豊洲にも停車し、お台場から帰る行楽客を拾うと、その先有楽町線内はノンストップ。桜田門駅を通過すると、いよいよ短絡線を走行する。徐行しながら千代田線の霞ヶ関駅に到着するものの、客扱いはせずに一旦日比谷方面へ抜け、しばらく停車。その後、進行方向を逆にして再び霞ヶ関駅に立寄り、千代田線を代々木上原方面へ向かって走り始めた。
貴重な体験だったが、東日本震災後の節電対策で運休となり、その後一旦は運行を再開したものの、運転取りやめになってしまった。残念である。
行けないことはないけれど・・・
07)あわてて乗ると超遠回りに
路線網が複雑だと、乗り換えなしで行けると早合点したものの実は大回りだった、ということもある。乗り慣れた人なら大丈夫だろうが、うっかり失敗することもあろうから要注意だ。
まずは、新宿三丁目駅から池袋駅へ行く時。東京メトロ丸ノ内線のホームに池袋行きがやってくるからといって、これに乗ってしまうと池袋までは都心部を半周して35分ほどかかる。同じ新宿三丁目駅からでも、副都心線なら池袋まで各駅停車で9分、急行ならノンストップで6分だから、どちらを選ぶかは論を待たない。
代々木駅から都営大江戸線で都庁前駅に行く時も、あわてて都庁前行きに乗ってはならない。都庁前行きは、六本木、大門、両国などを経由して都心部をぐるっと回り、1時間近くかかって都庁前に到着する。ホームの反対側にやってくる光が丘行きに乗れば、新宿の次が都庁前駅で、わずか4分だ。
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