日経平均大幅反発、大発会終値は4年ぶり上昇 個別銘柄ではシャープが大幅高に

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 1月4日、東京株式市場で日経平均は大幅反発。先物主導でじりじりと上げ幅を拡大し、高値引けとなった。写真は都内で撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反発。先物主導でじりじりと上げ幅を拡大し、高値引けとなった。終値ベースでは2015年12月7日以来の水準。連休中の堅調な海外指標を受けた米国株の上昇や円安進行を背景に、外需大型株や銀行株を中心に幅広い銘柄に買いが広がった。TOPIXは続伸。

年明けに公表された海外指標はいずれも強い内容となり、投資家心理は好転した。財新/マークイットが1日に発表した12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が51.9となり、2013年1月以来の高水準。米12月ISM製造業景気指数も、1.5ポイント上昇の54.7と、2年ぶりの高水準を記録した。

ドル/円<JPY=EBS>が118円を超え、円安が進行したこともトヨタ自動車<7203.T>や日立製作所 <6501.T>など自動車・電機株の一段高を後押しした。東証33業種すべてが上昇し、売買代金は2兆6851億円と12月16日以来の活況。

4年ぶりの堅調な滑り出しとなった大発会に市場からは「海外投資家が大型の銀行株などを買っている。財政出動や減税などトランプ次期大統領の政策期待による上昇相場は12月末に失速したが、新年入りし、再開してきたようだ」(JPモルガン・アセット・マネジメント株式運用部ポートフォリオ・マネジャーの内田正樹氏)との声が聞かれた。

個別銘柄ではシャープ<6753.T>が大幅高。東証2部売買代金のトップとなった。台湾の鴻海精密工業<2354.TW>とシャープが出資している堺ディスプレイプロダクトは、中国広東省広州市に液晶表示装置(LCD)の製造工場を建設する計画を発表した。工場新設による中長期的な業績拡大期待を追い風とした買いが集まっている。

東芝<6502.T>は乱高下。不正会計問題を巡る粉飾決算の疑いが報じられたことを嫌気し一時6%を超す下げとなった。個人の短期資金とみられる買いによりプラス圏に浮上したが、2%安で引けた。

東証1部騰落数は、値上がり1851銘柄に対し、値下がりが121銘柄、変わらずが31銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19594.16+479.79

寄り付き    19298.68

安値/高値   19277.93─19594.16

 

TOPIX<.TOPX>

終値      1554.48 +35.87

寄り付き    1533.04

安値/高値   1532.56─1554.79

 

東証出来高(万株) 237573

東証売買代金(億円) 26851.68

 

(辻茉莉花)

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