ダイナム、首位マルハンに純益で互角 香港上場後の初決算、パチンコ減収でも大増益
これに対し、日本基準では貸玉収入がそのまま遊技業収入となるため、ダイナムの2013年3月期の売上高は9291億円に膨らむ。同期のマルハンの売上高2兆1368億円に比べれば43%の水準であり、両社の売上高の差はかなり縮まる。
同じ日本基準でみると、ダイナムの12年3月期の売上高は9083億円であり、13年3月期は小幅増収(前期比2.3%増)になる。それがIFRS基準では小幅減収(同0.7%減)になってしまうのは、景品出庫額の増加が貸玉収入の伸びを上回ったため。低貸玉、低貸メダル機の拡大で貸玉収入の伸びが抑えられたことが影響している。
今後の計画は未公表だが、店舗数拡大では独走か
今2014年3月期以降の計画については、香港証券取引所への上場に伴う制約から、会社側は現時点では明らかにしていない。
ただ、ダイナムジャパンホールディングスの佐藤洋治社長は、昨年12月に開かれた前中間決算(2012年4~9月期)発表会の席上で、「今期以降、毎年平均40店ずつ出店して、10年後には店舗数で1000店、業界シェア10%を狙う」と宣言。7店の純増に終わった13年3月期に比べ、14年3月期以降は既存店が多少伸び悩んだとしても、新店でカバーしていくことになりそうだ。
なお、出店戦略の面では、マルハンが都心での大型出店(パチンコ・パチスロ機の設置台数は1店当たり800~1000台超)を中心としているに対し、ダイナムは郊外も含めた中型店(同500台前後)が中心。
マルハンでは大型店を出店するための用地探しに比較的時間のかかる場合があるのに比べ、ダイナムでは出店用地の規模が小さい分、相対的に出店しやすい面がある。また、ダイナムは地方の中小型店を含めたM&Aにも積極的なため、店舗数では今後も業界トップを独走する可能性が高い。
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