労働者派遣法改正について教えてください プロに聞く!人事労務Q&A

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■違法行為とは
○派遣禁止業務への派遣受け入れ(港湾運送業務、建設業務、警備業務、医療関係業務等) 
○派遣業の無許可・無届の派遣事業者からの派遣受け入れ
○派遣可能期間の制限を超える派遣受け入れ
○いわゆる偽装請負

なお、専門26業務については派遣可能期間の制限はありませんが、付随的に派遣可能期間の制限のある業務を併せて行う場合であって、かつ、派遣可能期間の制限がある業務の割合が通常の場合の1 日当たり、または1 週間当たりの就業時間数で1 割以上の場合には、派遣可能期間の制限のある業務に該当します。

■労働契約申し込みの撤回制限と直接雇用
○撤回制限
 労働契約の申し込みをしたものとみなされた派遣先等は、
①違法行為が終了した日から1年を経過する日までの間は、申し込みを撤回することはできません。
②違法行為が終了した日から1年を経過する日までの間に派遣労働者から承諾する旨または承諾しない旨の意思表示を受けなかったときは、申し込みは効力を失い労働契約は不成立となります。
○直接雇用
派遣労働者が直接雇用を求めると、申し込みに対する承諾の意思表示となり、派遣先等と派遣労働者間に、その時点の労働条件と同一内容(従前の賃金、業務、雇用期間)での労働契約関係が成立します。

「その時点の労働条件」について派遣元は、派遣先等から求めがあった場合は、速やかに労働条件の内容を通知しなければなりません。
なお、ご質問の「派遣社員から正社員への採用」については、改正法では正社員化を求めているわけではありません。

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