ルネサス、1万人超削減でもなお苦境 富士通・パナ連合への参加は条件次第
ただし、9月末にかけて産業革新機構が1383億円を引き受けてルネサス株の69%を保有する筆頭株主となる。マイコンを中心とした事業再編が一段と進む可能性もあり、1年後の姿を予想するのは難しい。
富士通・パナソニック連合に加われるか
マイコン専業企業としての脱皮を目指すルネサスは、赤字のシステムLSI事業については切り離しを検討してきた。
しかし、2月7日に富士通とパナソニックがシステムLSI事業の統合新会社設立に関して基本合意した中に、ルネサスは含まれていなかった。背景には「ルネサスのリストラが一段落しないと統合会社に加わるのは難しい」(関係者)との事情があるようだ。
ルネサスの赤尾泰社長は、「カーナビなどの車載関連や、産業向けといった採算がとれている分野は残したい」と説明。エレクトロニクス関連のシステムLSI事業については撤退や縮小、他社への譲渡を検討しているとした。
だが、赤字のお荷物事業だけを切り離されても、受け取る側は困ってしまう。システムLSI事業の3統合会社の実現性は今のところは不透明となっている。
(写真は昨年12月の会見に臨む赤尾泰社長、撮影:風間仁一郎)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら