アマゾン本社へ行ってみた(下) 世界ブランドを輩出する街

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シアトルを本拠に選んだのは、実に絶妙だった。シアトルからそれほど遠くはないレッドモンド市、ベルビュー市にはマイクロソフトが本社キャンパスを広げており、IT関連、ウェブ関連の技術者が多く住んでいる。ベルビュー市内には通信キャリアの「T-Mobile USA」の本社もある(ちなみにティモボゥと発音する)。アジアからの移民も多いし、シリコンバレーと比べて不動産価格が安いため、北上して来る移住者も多い。そのためハイテク系の人材採用にはもってこいなのだ。カナダ国境も近いため、カナダの大学を出た優秀な学生を採用するにも都合がいい。

本社はシカゴへ移転したとはいえ、シアトル市内にはボーイングの一大拠点がある。マリナーズの本拠地であるセーフコフィールズのそばにはスターバックスの本社があるし、ベルビューにはアパレルの「エディバウアー」の本社だってある。それほど大きい街ではないのに数々の世界ブランドを輩出し続けるシアトルは、米国の強さを象徴する重要な街なのである。

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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