スマホでも証明したモバゲーの実力 DeNAの業績拡大続く

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9月のゲームショウにおける守安社長

携帯電話向けの交流・ゲームサイトをめぐる環境が激変したのが、今年5月。課金収入を拡大する手法だったコンプガチャに関する違法性が指摘された。

コンプガチャはガチャという1回300円の「電子くじ」によって特定の数種類のアイテムを全部そろえると、ゲームで使用できる別のアイテムを新たに入手できる仕組みだ。射幸性が高く、消費者庁は「景品表示法上禁止される行為、つまりカード合わせの方法を用いた懸賞による景品類の提供に該当する」(松原仁消費者担当相、当時)と判断。7月1日から規制が始まった。

これを受けてソーシャルゲーム企業の業績は、どんな影響を受けるのか。世間の関心が集まる中、携帯電話向けの「モバゲー」を主力とするソーシャルゲーム大手、ディー・エヌ・エー(DeNA)が11月6日、2013年3月期9月中間決算(12年4~9月期)を発表した。

コイン消費が拡大

売上収益は978億円(前年同期比41%増)、営業利益387億円(同30%増)。ふたを開けてみれば業績は大幅な拡大基調を維持した。牽引役となったのが、国内「モバゲー」における、スマートフォンを経由したコイン消費の拡大だ。コイン消費とは、ゲーム内で使う仮想通貨を購入したユーザーの支払った金額の一定額が、DeNAの収益として計上される仕組みである。

「9月に初めてスマホでのコイン消費が、従来型携帯電話(いわゆるガラケー)経由の額を上回った。モバゲーのプラットフォームは、スマホでもブラウザでの利用が大半を占める、今後も同じ傾向は続く」。6日に開かれた決算説明会で守安功社長はこう強調した。アプリを使うのが特徴のスマホが普及すれば、従来型携帯電話で利用されてきたブラウザを介さずに、DeNAの収益は、アプリを提供するゲーム会社に”中抜き”される――。業界内外で予想された事態にはなっていないというのが、守安社長の説明だ。

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