ルネサス買収に浮上 官民日の丸連合の矛盾
外資アレルギーが「日の丸」案に火をつけた。
経営危機の半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクス。米国の投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が同社に対して1000億円の買収提案を行っているが、対抗馬として官民を挙げた日の丸連合が浮上した。
政府系ファンドの産業革新機構とトヨタ自動車やパナソニックなど日本を代表する企業が連合を組み、1000億円超を出資、ルネサスの経営権を取得する構想だ。
ルネサスは車載用マイコンで世界シェア4割を握る有力メーカー。東日本大震災で同社の主力工場が製造不能になったときには、国内自動車メーカーの生産が止まった。当時、2000人以上もの要員を送り込んで復旧の音頭を取ったのはトヨタを中心とする日本自動車工業会。
今回もトヨタ、日産自動車、ホンダといった自動車会社を中心に10社以上から資金をかき集める方向で調整が行われている。
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