業界初のポイントサービスで商機広がる--住岡浩二・日立建機日本社長《キーマンを直撃》
--他社もレンタル、販売、サービスの一体化やポイント制度をやりたいと考えそうです。
そうでもないと思いますよ。そもそも建機業界は、販売とサービスだけで成り立っているところが多いです。さらに、おそらく他社にとってはお客さんのコードの統一が非常に大きなネックになっていると思います。コードを統一しないと、どこのお客さんが複数取引をしているか、システム上まったくわかりません。当社は大半を直営でやっているため、1年間かけてシステム上でコードを統一することができました。ただほかのメーカー系では、地場資本と提携してやっている地域が多く、全国規模で統一するのはシステム的にも非常に難しいと思います。
--海外でも国内同様の体制を作る予定はありますか。
海外では難しいです。建機レンタルそのものが、まだほとんど先進国にしかありません。国内は直売が主体だったからこそ一体化できましたが、海外は直売でやっている地域が限られていますので、当面は日本での取り組みとなります。
--これからは何に力を入れていきますか。
これまでの取り組みは一応うまくいきつつあるのですが、もっともっとこれを進化させることですね。今、社員に「日立建機は新車買っても高いよね、レンタルも高いよね、サービスも高いよね。高いけどうちのほうが価値があると言われるには何をしたらいいの?」と問いかけています。
レンタルなら、お客さんが欲しいときに供給するとか、壊れたときには徹夜でも直すなどということができるでしょう。新車販売でしたら、レンタルとサービスもそろっている会社だという価値があるわけです。サービスでは、事前メンテナンスと管理方法で機械の維持費は何倍も変わってくるので、修理代を抑えるための提案を普段から行う。提案をして受け入れられたサービス営業には、レンタルも販売も何でも来ます。そういうところを今後どんどん強化していきたいと思います。
(長谷川 愛 =東洋経済オンライン)
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