『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』を書いた小宮一慶氏(小宮コンサルタンツ代表)に聞く

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 僕の場合は、本業があり、そこにプラス本が売れたというのが正確な言い方だ。51歳になって蓄えてきたものがある。手前味噌だが、日本でいちばんいろいろな会社の役員会に出ているのではないか。そこで経験したこと、相手先の社長に教えてもらったことが、いまちょうどアウトプットとして出るのにいい時期に当たっているのだろう。

--これからも月1冊ペースの刊行が続きますか。

今年はたぶん11冊出る。もう5冊出ている。連載を七つ持ち、書きたいものはいっぱいあるが、本業でなく、アルバイトなので毎月本を出すのはしんどい。本業はもちろんコンサルタントなので本業をやったほうがいいに決まっている。ますます時間的に余裕がなくなってきた。

本の売れ行きランキングを見ていると、売れている著者は限られてきている。そしてその著者たちの多くが飽きられてきた。そうならない心構えはできているが、出版界としては新しい人が必要なはずだ。出版社はなかなか有力な新人を発掘できないが、出版社としてはトレンドをまず読むことだ。そのトレンドの書ける人を確保しておいて、そのトレンドが実際来たときに書かせられるかどうか。それにかかっている。

--来年出版となれば、もうトレンドを読む必要がありますね。

僕自身は「流れ」を書こうと思っている。生き方も、経済分析も、経営分析も。インターネットのオンラインで景気指標を読む連載をしているが、世の中の現象をすぐに解説する連載に広げたい。

(聞き手:塚田紀史 撮影:今井康一=週刊東洋経済)

こみや・かずよし
1957年堺市生まれ。京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学経営大学院に留学。MBA取得。東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービスなどを経て現職。この間、カンボジアPKOに国際選挙監視員として参加。講演は年間150超。十数社の非常勤役員を務める。著書は40冊に。


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