1万6000円を割るか割らないかで大違いだ

日本株反転のきっかけは2月12日前後か

最近話題になることが多いですが、株式の配当利回りと長期金利の差が大きく開いています。実際、週足ベースでTOPIX(東証株価指数)の配当利回りから10年国債利回りを差し引いた推移をみると、2月5日時点で2.04%まで拡大しています。リーマンショック(世界的な金融危機)直後にも両者の差が広がる場面がありましたが、その当時のピークは1.94%(2009年3月6日現在)。TOPIXの安値も同じ週に付けた721.39Pでした。

株価上昇の下地はできている

実はアベノミクス相場が始まる前にも両者の差が広がる場面があったのですが、その時はリーマンショック時の水準がバロメータとなりました。2012年10月に1.88%(2012年10月12日現在)まで拡大し、株価もそのタイミングで当時の安値を付けました。アベノミクス相場が始まる起点になったのです。なので、アベノミクス相場が凄かっただけでなく、その前に株価が上がる下地ができていたということですね。足元も株価が上昇する下地はできています。一年中、ここまでボラティリティが高い環境が続くわけはありませんので、市場が落ち着きを取り戻すことが最優先。きっかけは必ず出てきます。

米国株式市場では季節的要因として、個人投資家による購入再開・配当金再投資、個人投資家への税金還付、ミューチュアルファンドによる積極投資再開などが当面の相場の下支え要因として考えられます。

NY原油先物の不安定な動きは依然として続いていますが、1月20日の取引時間中に付けた安値26.19ドル(1バレル)を下回らず、このまま1月28日高値34.82ドルを上回ることができれば短期の底固めが確認でき、エネルギー関連企業の採用が多いダウ平均とともに反発基調を強める展開が予想されます。

日経平均株価は1月相場で長期のフシである24カ月移動平均線上を月間の終値で維持することに成功しました。2月相場に入り、今現在では24カ月移動平均線(1万7613円、2月8日現在)を下回っていますが、2カ月続けて24カ月移動平均線上で終わることができれば下値が確認でき、3月はさすがに反動高となるでしょう。

3月期末を前に高配当利回りの銘柄がどれだけたくさんあることか。目先的には日柄調整や値幅調整がまだ必要かもしれませんが、今週のイエレンFRB議長の議会証言(2月10日-11日)、東京市場は2月限のSQ算出日(2月12日)前後を相場反転のタイミングとして注目しておきたいところです。

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