日本の電機産業に未来はあるのか 若林秀樹著

日本の電機産業に未来はあるのか 若林秀樹著

日本の電機業界が総崩れに陥っている。売り上げ、雇用とも最大の産業だけに影響は大きい。原因は自動車業界同様の米国発金融危機を引き金にした世界同時不況のように見えるが、主因は劇的な構造変化にあると本書は断じる。「デジタルバブル崩壊」が大手家電・民生電機業界の体制崩壊を促し、新たな業界再編は必至と見取り図を描く。

何より問題なのは、「2010年以降の成長分野、新市場がはっきりと見えてこない」こと。確かに一つの技術が生まれて、実用化し、本格離陸するには10年かかる。液晶やフラッシュメモリ、リチウム2次電池が現れ、デジカメ、フラットTVなどとして離陸していくのにほぼ10年を要した。

当面は、途上国のITインフラ整備期待が頼みであり、有望といわれるエコ関連品も補助金依存から簡単には脱せそうもない。

著者は電機アナリスト歴20年余。現在は投資側に転じているが、冷静な目で業界の今後を見通す。

洋泉社 1575円

Amazonで見る
楽天で見る

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 「合法薬物依存」の深い闇
  • 井手隊長のラーメン見聞録
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ニセコ 熱狂リゾートの実像<br>開発に翻弄される小さな北の町

「パウダースノー」を求め、北海道のニセコに殺到する外国人客。その数は住民約2万人の14倍にも及びます。観光ばかりでなく、別荘が建ち不動産投資も活発化しましたが、地価高騰やインフラ整備負担による財政圧迫の問題も出ています。活況と苦悩の両面に迫りました。