携帯電話3社の試行錯誤、デザイン端末、異業種提携……顧客獲得は頭打ち

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ただ懸念材料も多い。家族間無料などの割引サービス浸透で売り上げ拡大は難しい。通信会社間の接続料引き下げ機運が高まれば、ユーザー料金の値下げ圧力が強まる可能性もある。高額の新製品より安い型落ち端末を好むユーザーも増えている。価格競争が常態化し、携帯3社が疲弊する可能性も否定できない。

一方で、過度な価格競争は回避できるとの見方も根強い。低価格化の先陣を切ってきたソフトバンクがキャッシュフロー重視の経営に転換しており、09年度の大幅営業増益を半ば公約としているためだ。

携帯は割賦販売の浸透で保有期間が長期化している。新規顧客獲得が頭打ちの中、コストダウンを一層追求する必要がある。価格競争に負けないデザイン端末や、新サービスなどで付加価値を訴求することで、既存顧客からの収入をいかに増やすかも勝負どころ。携帯3社の試行錯誤はまだまだ続きそうだ。

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(撮影:今井康一 =週刊東洋経済)

高橋 志津子 東洋経済 記者

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たかはし しづこ / Shizuko Takahashi

上智大学法学部国際関係法学科卒。東洋経済新報社に入社後は、会社四季報、週刊東洋経済、ムック、東洋経済オンラインなどさまざまな媒体で編集・執筆を手掛ける

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