携帯電話3社の試行錯誤、デザイン端末、異業種提携……顧客獲得は頭打ち

こうした中、ドコモは生活や行動を支援するコンシェルジュ的な携帯サービスを強化している。08年11月に開始した「iコンシェル」の契約数は4月、100万を突破。さらにキャッシュリッチという強みを生かし、異業種との提携も推進する。

その一つが、ショップジャパンやビリーズブートキャンプなどのDVDで知られる、テレビ通販のオークローンマーケティングの買収。株式51%を310億円で取得した。マルチメディア放送を見据えた「放送と通信の融合」が目的だ。

5月には、イオンとマーケティング会社を新設(29%出資)。モバイル会員へのタイムリーな情報配信やマーケティング事業を行い、携帯やカード決済による情報を蓄積し分析につなげていく。これは「金融と通信の融合」といえる。

一方、3月もアイフォーンの期間限定値下げなどが好調で、純増トップをひた走るソフトバンク。4月10日、CDO(債務担保証券)で特別損失750億円を計上すると発表したが、同時に08年度の営業利益と連結キャッシュフロー見込みを増額し、堅調さをアピールした。ただし3月も関東地区では圧倒的に強いものの、東名阪以外は最下位。販売代理店からは「都心での家賃支援を廃止するなど、施策がころころ変わるので安定した経営ができない」と不満の声が上がる。

販売縮小で手数料減る キャリアは業績好調

景気悪化と販売台数落ち込みで、一部販売代理店や端末メーカーは苦戦を余儀なくされている。これに対し、ユーザーからの通信料で安定収入が得られる携帯キャリアは業績好調だ。08年度は「販売台数の落ち込みで多額の販売奨励金が減るという、期せずして利益が出やすい1年」(JPモルガン証券の佐分氏)。浮いたおカネをつぎ込んで型落ち端末を安売りしても利益は出た。

09年度も各社は、解約率の改善や端末調達費削減、広告宣伝費見直しなどに取り組んでおり、堅調路線は続くとみられる。2年割賦終了ユーザーが増えることで、その間の特別値引きの負担がなくなるソフトバンク、割賦販売導入による販促費削減効果が継続するauは特にそうだ。

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