スマホを使い倒せば、自動運転車は賢くなる クラウド・ロボティクスの果たす役割

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言うまでもないことだが、「ドライバーがハンドルやアクセルなどの操作をしなくても安全に走行できる自動車」が、自動運転車。この実現をめざして自動車メーカー、IT系企業がしのぎを削っているが、そのテクノロジーはAIの機械学習、そしてディープラーニングに深く依存している。今回取材したカンファレンスの各セッションでもAIの重要性が強調されていた。

今のオートマティック車を運転してみればわかるように、すでに人間が介入できるドライビングテクニック要素はステアリングとアクセル操作、そしてブレーキ操作くらいのものだ。それらの操作をAIが正確なコマンドとして自動車に与えることができれば、人間が運転するより安全性も高まり、事故率を抑えられる。

検索技術がAIに

AIには長い歴史がある。今のAIで特徴的なことは膨大なビッグデータをもとにした検索ベースのテクノロジーとしてとらえられていることだ。センサーから得たデータや過去の事例などを処理して瞬時に的確な答えを探し、命令を出して機器を動かし、その結果をもとに次のプランを練り…といったことを繰り返す。まさに自動運転がこのメカニズムなのだ。

「自動車を無人で動かす」ということ事態は、それほど複雑なことではない。それに対し、2足歩行のヒューマノイドロボットとなると、人間の複雑な関節の動きの制御なども加わる。本田技研工業のASIMOなどはその最先端のひとつとして評価されている。昨年末はスターウォーズが話題になったが、最初のエピソード以来、作中で活躍してきたR2-D2とC-3POのようなドロイドが今のロボットの方向性を決めているともいえるだろう。

ヒューマノイドと自動運転を組み合わせたものとしてはヤマハ発動機とSRIが共同で開発を進めているMOTOBOTなどが好例だ。こちらは4輪の自動車と異なり、2輪なので静止状態で自立できない宿命を持つ。走行にはバランスという制御も必要だ。そのコントロールで来年には時速200Km/hでの走行を目指して順調に開発が進んでいる。今回のCESではSRIとのコラボレーションが継続することが発表され、今年中には走行が実地で公開されることも約束された。

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