テスラとスバルのアイサイトは何が違うのか 完全自動運転を見据えた最新鋭技術の完成度

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「スバルのアイサイトと変わらないじゃないか」と思う人もいるかもしれない。しかし、筆者がインストラクターとの2名乗車で、首都高速道路湾岸線の新木場ランプと9号深川線福住ランプを往復すると、いくつかの違いが明らかになった。

アイサイトとの違い

ペダルは踏まず、両手は軽くステアリングに添えるだけ

行きはインストラクターの運転なので、脇から観察する。ペダルは踏まず、両手はステアリングに軽く添えてあるだけだ。注目は速度が制限速度+αで自動的にセットされたこと。他車でも道路標識を感知してメーター内に表示する機能はあるが、それに合わせて速度調節までしてくれるところが画期的だ。

自動運転を選ぶドライバーは速さを求めない。これが個人的な見解だ。それよりも安全性や快適性を重視するはずだ。よって制限速度周辺にスピードをセットするテスラのシステムは理にかなっていると思った。

ウインカー操作による自動車線変更も、機械が操っているとは思えないほど自然にこなした。そして渋滞路でも発見があった。既存の多くのシステムは、車両が停止するとブレーキを掛けることを求め、再発進の際には軽くアクセルを踏む必要がある。しかしテスラは停止してもブレーキは促さず、前車が発進すると自動的に前進した。これも個人的には初めての体験である。

福住ランプで降り、運転席に移動する。再び首都高速に乗り、本線に合流したところで、ステアリングの左に伸びたクルーズコントロールのレバー先端を2度押すと、自動運転が始まる。速度は自動的に60km/h+αにセットされた。

首都高速を使う方ならご存じだと思うが、9号深川線はカーブが続く。テスラのオートパイロットは、ステアリングを正確に切り、そこを駆け抜けた。おかげで2つ目のコーナーを迎える頃には、不安が自信に変わっていた。

さまざまなセンサーが安全を守る

なによりも制御の細かさに感心した。車線の端に近づくと操舵が入って中央に戻すのではなく、つねに車線のほぼ中央をトレースし続ける。前後バンパーに6個ずつの超音波センサー、車体前方に車間距離などを計測するレーダー、フロントガラス上部にカメラを搭載した多彩なセンサーと、緻密な制御技術がきめ細かさの源だと理解した。

ちなみに解除は、ブレーキを踏むか、ステアリングを左右に振ればいい。首都高速の出口でステアリングを意図的に切ったところ、ゴクッという軽いショックが伝わり、自動運転が終了したことがわかった。

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