満員電車ゼロへの秘策?「変動運賃」とは何か

諸外国は導入済み、航空・ホテルは当たり前

将来的なDPの理想像としてはICカードを改札にタッチしたときに自動的にその料金が引かれたり、あるいはネット上の経路検索の時点で検索結果と同時に金額が表示され、その場でクリックして乗車する列車を予約・決済したりするといったイメージだ。

しかし、現段階ではかなり飛躍的な考えであり、その前段として以下の制度を検討してみた。

時間帯、エリアなどで料金を変動

1)時間制DP

時間帯を区切って金額を分ける方法だ。ニューヨークやシンガポールの地下鉄では時間帯による割引制度が導入されており、改札の入場・出場時間で区切る。そこへ割引だけではなく、値上げできるような仕組みを乗せる。加えて、事前に乗車する列車を決めればさらに高い値引きを得られる仕組みも検討できる。ちなみに現在、東京メトロで行われている「メトポ」はオフピーク通勤することでポイントが貯まり、それをPASMOにチャージすることで実質的な値下げを実現している。

2)区間制DP

混雑する都心やターミナルに近づくにつれて、値上げ比率を高くする仕組み。現在JRで設定されている「電車特定区間」では東京・大阪近郊で利用者の多い区間内で割安な運賃が設定されているが、混雑を避けるためにはこの反対の手法、つまり混雑をする区間ほど高い運賃を設定することである。都心への一極集中という各社の課題にもアプローチできる。

3)種別制DP

特急、急行、快速といった優等列車の運賃を割高にする仕組みだ。似たような制度は台湾で採用されているが、例えば特急と普通列車で2倍以上の運賃差がある。種別ごとにさらに運賃を細分化すれば、乗客の分散化が図れる。割高な金額を払ってまで優等列車に乗る必要がない人は普通列車を利用するだろう。ただし、現段階では改札機で乗車する種別を判別することは難しい。

これら1〜3の組み合わせに加えて、将来には人工知能で最適な金額をはじき出すのがよいと考える。一つの狙いとして、べらぼうに高額になるのではなく、たとえば、タクシー料金の4分の1よりも高くならないといったことがポイントになるだろう。また、テレワークが不可能な職種についても、何らかの形で救済措置をとるなどの方法を検討してもよい。

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