野村ホールディングスの渡部CEO、柴田COOが辞任、その他の役員層も大幅に刷新へ
野村ホールディングスは近く、渡部賢一グループCEO、柴田拓美グループCOOという2人の代表取締役の辞任を含む大幅な経営体制の刷新に動き出すことが明らかになった。
同ホールディングスは傘下の野村證券が主幹事証券の立場にありながら、公募増資関連の情報を事前に投資家に漏洩した事件が相次いで発覚していた。これを踏まえて、証券取引等監視委員会による特別調査が継続している。
そうしたなかで、野村ホールディングスは独自に調査委員会による事態の調査を行い、その報告に基づいて、6月29日、役職員処分、渡部CEOなどの役員報酬削減、管理態勢強化などの改善策を打ち出した(写真は記者会見時の渡部CEO)。だが、少なくとも、同社の株価の動きをみる限り、それらの改善策は、外部からの評価を得るまでにはなっていない。現に、7月23日の株価は245円という低水準まで下げていた。
こうした社外の厳しい見方が継続するなかで、野村社内では「渡部体制では持ちこたえられない」という危機感が次第に広まり、今回の経営体制刷新へと発展した。