アマゾン来襲に先手、楽天が投入する電子書籍の成否

アマゾン来襲に先手、楽天が投入する電子書籍の成否

伸び悩む市場の起爆剤となるか。7月2日、楽天は電子書籍端末「コボタッチ」を7月19日に発売し、同時にそれと連動した書籍配信サービスを開始すると発表した。会見で三木谷浩史会長兼社長は、「コボは世界で最も愛されている電子書籍端末の一つ。日本の出版文化の活性化につながる」と誇らしげに語った。

同端末を手掛けるのはカナダのコボ社。2012年1月に楽天が236億円で買収した。会見に登場したマイケル・サビニスCEOは「日本でのサービス開始に当たり、ソフトの強化やフォントの拡充などを図った」と日本市場への期待の高さをにじませた。

コボの最大の特長はその価格だ。7980円とソニー「リーダー」(約2万円)の価格を大きく下回るほか、今夏にも進出がうわさされるアマゾン「キンドル」の中で機種性能が最も近い「タッチ」(99ドル)とも肩を並べる。しかも、楽天プラチナ会員なら3000ポイントの予約特典がつくため、実質価格は4980円まで下がる。価格を抑えることでまず端末の普及を図るとしているが、業界関係者からは「アマゾンを下回る価格で先行投入し、シェア確保を狙うのでは」との声も聞こえる。

本命はタブレット?

実際、楽天がコボの投入を急いだ背景にはアマゾンの存在がある。

同社が昨年11月に投入した「キンドル・ファイア」。それまでのキンドルが白黒の電子ペーパーを利用していたのに対して、ファイアはカラー液晶やタッチパネル方式を採用するなど、機能的にはタブレット端末と変わらない。価格も199ドルと安価に抑え、そこへ電子書籍だけでなく、音楽や映画などの配信サービスも連動。同端末を通じた顧客の囲い込みを狙う。

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