この特別選考では、一次試験を免除し、模擬授業や面接などによる人物評価を重視する。庄司氏は「即戦力となれる方々が正規教員に挑戦しやすい仕組みを整えることで、教員不足を解決すると同時に、長年現場を支えてきた方々の雇用を安定させたい」と、その意義を強調する。
実際、26年実施の試験では、40~50代のベテラン講師たちの出願が増えているという。現場生活が長い講師たちは、これまで多忙な年度初めの5月に行われる一次試験の負担から受験を控えていた可能性があり、7月の二次試験のみという方式が心理的・物理的なハードルを下げたとみられる。
そして特筆すべきは、この正規化に伴うコストだ。1人当たりの給与が約150万円向上する見込みで、県としての追加予算負担は年間で約25億円に達すると試算されている。庄司氏は「金額的には大きなプロジェクトになるが、教育上のメリットが非常に大きいため、県の方針として積極的に進めていく」と決意を語る。
小・特支の志願者確保のため「受験資格を緩和」
茨城県の「攻め」の姿勢は、正規化のみにとどまらない。志願者が減少している小学校と、2年連続で志願倍率が2倍を切った特別支援学校の志願者確保に向け、受験資格の大胆な緩和に踏み切った。
26年実施の試験からは、小学校教員の採用において「中学校・高校の免許保持者」の受験を可能にした。合格者は3年間の猶予期間内に通信制などで小学校免許を取得することが条件となる。
また、倍率の高い「中学校・保健体育」の受験者が、小学校の免許がなくても採用後3年以内の小学校免許取得を条件に、「小学校の体育専科教員」として併願できる制度も導入した。現場の高齢化に伴う体育指導の負担を軽減する狙いもある。



















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