ただ、200人程度を予定していた「SPI3」枠の志願者は84人、合格者は18人にとどまったことを受けて、庄司氏は「まだまだ少ないという課題認識がある。今後は広報にさらに力を入れていきたい」と述べる。
教職専門試験の廃止による専門性の低下を懸念する声もあるが、庄司氏は「教職専門の内容は大学の教職課程で必ず履修し、単位として認定されているもの。試験を行わないことが質の低下に直結するわけではない」と述べる。
学校事故の防止や生徒指導、発達障害への対応といった現代的な課題については、初任者研修や現場での実践的なフォロー体制を強化することで、質を担保する構えだ。
年25億円「臨時的任用教員1600人の正規化」
さらに、大規模な改革を進めていく。県内の公立学校に在籍する約1700人の臨時的任用教員のうち、その9割以上にあたる約1600人を32年度までに正規教員へと転換するというのだ。
これまで日本の学校現場は、産休・育休や欠員が生じるたびに臨時的任用教員を補充することで急場をしのいできた。しかし、そこには構造的な問題が潜んでいると庄司氏は分析する。
「臨時的任用教員は更新可能ではあるものの任期が6カ月以内と短いため、児童・生徒との継続的な信頼関係の構築が難しいという課題がありました。また、学校長が自ら講師を探さなければならず、見つからない場合は欠員状態が長期化してしまいます。経験の浅い方が急に現場に入る負担も大きいものがありました」
この「雇用の不安定さ」と「現場の負担」を解消するため、県は退職者数以上の正規教員を段階的に採用し、臨時的任用を正規へと置き換えていくロードマップを描いている。県内外で現在または過去5年以内に3年以上の勤務経験がある臨時的任用教員を対象とした「特別選考」を実施し、初年度となる26年実施の試験では100名程度の枠を設けた。



















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