「あのとき、中止にしていれば」高校生ら8名死亡した那須雪崩事故で引率教員が"有罪"に…学校の安全管理に足りないもの

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雪の中、レスキュー隊がかけつけるイメージ
高校生ら8人が犠牲となった那須雪崩事故で、引率教員には有罪が言い渡された。個々の教員の責任と学校における安全管理をどう考えるべきか(写真:Jaromir Chalabala / PIXTA)

高校生ら8人が犠牲となった那須雪崩事故の控訴審判決が、2026年3月に言い渡された。2017年、栃木県那須町での登山講習中の事故だった。

発生から約9年を経て下された控訴審判決は、引率教員らに禁錮刑という厳しい判断を示した。

なぜ教員個人の「刑事責任」がこれほど重く問われたのか。一審・二審の争点を整理し、判決が学校現場に投げかけた安全管理のあり方について考えていく。

生徒7人と引率教員1人が死亡した「那須雪崩事故」

教員は、教育活動中の事故についてどこまで刑事責任を負うのか。高校生ら8人が命を落とした那須雪崩事故から約9年が経った。教員の刑事責任を問う裁判は今も続いている。

2017年3月27日、栃木県高等学校体育連盟が主催する春山安全登山講習会に参加していた高校生や引率教員が雪崩に巻き込まれ、生徒7人と引率教員1人が死亡、40人が重軽傷を負った事故だ。

事故当日は登山講習が天候悪化により変更され、スキー場周辺の斜面での歩行訓練、いわゆるラッセル訓練が行われていた。前日からの降雪により積雪量は急増しており、当日も降雪や強風が続いていた。

その結果、雪崩の危険が高い状況下で、多くの生徒と引率教員らが雪崩に巻き込まれた。

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