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キャリア・教育

市費で「エース級の正規教員」採用に成功した鎌倉市、今度は「先生の学び」の支援を開始→なぜ《予算の壁》を突破できた?

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小原氏は、外部からの支援を引き出す要諦を次のように語る。

「ただ『寄付をください』と言いに行くだけでは、理解は得られません。まず明確なビジョンとそれに基づく実践があって、そのうえで支援が必要な部分を説明するという順序を踏むことが重要だと感じています」

小原聡真(おはら・そうま)/鎌倉市教育委員会次長(学びみらい課担当)。新卒で文部科学省へ入省。学習指導要領(外国語)改訂や教育予算確保等を担当したほか、北海道の小学校で1年間の勤務経験も。その後、デロイトトーマツコンサルティングへ入社し、教育ビジネスチームの立ち上げに取り組み、経産省「未来の教室」事務局の運営等に従事。2024年から現職。鎌倉市での教育ビジョン策定や、寄付金を活用した探究学習支援の制度設計を担当(写真:鎌倉市教育委員会提供)

さらに、寄付を受けた後の継続的な関係性構築も欠かさない。25年12月には、教育大綱のビジョンにちなんだ「炭火ファンミーティング」というイベントを開催し、寄付者や地域団体に直接感謝を伝える場を設けた。これはビジョンを共有する有志が一堂に会する場でもあり、こうした地道なコミュニケーションの積み重ねが、自治体と外部の協力者を結ぶ太いパイプとなっている。

鎌倉市の「先生の学び応援ファンド」は、単なる偶然の寄付による施策ではない。明確なビジョンに基づいた実践と、透明性の高い継続的なコミュニケーションによって公教育に新たな風を吹き込んだ象徴的な事例と言えるだろう。この5年間の挑戦が、自治体による「教育のR&D」としてどのような成果をもたらし、日本の公教育をどうアップデートしていくのか、その動向を注視していきたい。

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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