西武HDは、どうして観光列車を走らせるのか 女子鉄アナが経営戦略室長に直撃

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――今後については?

それぞれの部門をバランス良く成長させていくというのが、基本的な戦略です。去年(2014年)4月に上場を果たしましたが、それまでは安全運転というか、手堅くやってきました。しかし、上場後は新たな成長戦略を加速させていく時期なのかなと思っています。

具体的には日本最大級のホテルチェーンというメリットを生かして、インバウンドを含めたお客様にいかに泊まっていただくかということと、そして赤坂見附に建設中の東京ガーデンテラス。これを中心として当社が持っている土地をいかに活用していくか。これらを組み合わせて、より大きな会社にしていくとことが成長戦略の柱です。

――プリンスホテルは海外にもありますね。

ハワイにホテルが3つ。あとは中国と東南アジアですね。昨年は中国の吉林省に運営受託という形でホテルとスキー場を当社のノウハウを活かす形で、新しく開業しました。

――海外に出かけても慣れ親しんだプリンスホテルブランドに泊まりたいという方もきっといますよね。

そうですね。でも、どちらかと言うと、海外で外国のお客様に当社のサービスを知っていただいて、日本に来たときに当社のホテルを使っていただくという意味合いの方が強いかなと思います。

池袋の景色が大きく変わる!

西武鉄道の10000系の看板特急

――なるほど。ちなみに、鉄道事業では収益を伸ばすために どのような取り組みをされていますか。

鉄道を使っていただく基盤となるのは沿線にお住まいの方ですが、少子高齢化がこれだけ叫ばれている中ですから、沿線のお客様は今後減っていくことが想定されます。そういった中で、いかにお客さまをつかんでいくか。そこには3つのポイントがあります。

1つはファミリー・若年層の方にいかに沿線にお住まいいただくか。2つ目は、成長するインバウンド市場への対応です。第3にはアクティブシニアの方への対応。これら3つにしっかり対応していくことで、鉄道ビジネスの領域を拡大していきます。

――池袋駅も開発がますます進んでいますね。デジタルサイネージの大規模導入もあり、パッと駅が明るくなりました。外国語表記の案内も増えていますね。

そうですね。当社の玄関口である池袋に、インバウンドのお客様をお迎えするツーリストインフォメーションセンターを開設しました。

池袋にあった旧本社ビルを解体して新しくオフィスビルを建設するのですが、完成後は当社の池袋線をまたぐような形でビルができることになります。景色が大きく変わりますよ。メトロポリタンプラザと西口を結ぶペデストリアンデッキを作る構想がありますが、池袋という街の価値を向上できるようビルを作っているのです。

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