「闇バイト」実行犯に勧誘される若者の共通点とは?現役慶大生が開発、リアルすぎる「勧誘→脅迫」追体験する謎解きゲームの中身

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「もともとは生成AIの偽情報やフェイクニュースを見抜くための方法を、謎解きを通して学ぶ『レイのブログ』というゲームを開発していました。ところがある時、学校の先生から『自分の教え子が闇バイトで逮捕されてしまった』という悲痛な話を耳にしました。調べてみると、逮捕者の7割から8割が10代から20代の若者。僕らと非常に近い世代でした」

連日のように報じられる「高校生逮捕」のニュース。「これは早くやらなければ間に合わない」と、わずか1カ月という驚異的なスピードで、映像、音声、システムを組み上げ、プログラムを完成させた。

「自分が生徒だった視点から、『これだったら聞くな』『これならワクワクする』という感覚を何よりも大事にしています」

チームのバックボーンには確かな専門性がある。今井氏は大学で、警察庁からの出向者が指導する「サイバー防犯教育等研究会」に身を置き、監修を受けながら、実際の闇バイトの勧誘手口や警察への相談フローを、精緻にトレースしていった。

こだわりは、現場の教員たちの負担軽減にも及んでいる。多忙を極める現場の教員にとって、闇バイトという新しい問題に対し、生徒の心に響く伝え方をゼロから模索する余裕がないのが実情だ。

それを踏まえ、『レイの失踪』は開発担当チームによる出張授業や、教材を提供して先生が授業をするなどいくつかの提供方法を準備している。先生が指導する場合は授業マニュアルを提供する。

「チュートリアル動画を5分見て、ボタン4回ほど押せば授業ができます。先生方の負担をなるべく減らすよう工夫しています」

事前の専門知識も不要で、教員のデジタル知識の差にかかわらず、生徒が関心を持って学びやすい防犯教育が行えるよう設計されている。

学校で『レイの失踪』を使った授業の様子。生徒は机を向かい合わせている
学校で『レイの失踪』を使った授業の様子(写真:Classroom Adventure)

ゲームを通じた疑似体験の後には、必ず「レッスン」のパートが設けられている。ここで説くのは、従来の防犯教育が語ってこなかった「狙われない」ことの重要性だ。

「防犯には『狙われない・騙されない・はまらない』の3つのステップがありますが、最も大切なのは最初の『狙われない』ことです。実は、闇バイトのターゲットにされるかどうかは、SNSのアルゴリズムによって半分決まってしまうと言っても過言ではありません」

今井氏によれば、SNS上で「お金が欲しい」といった投稿を繰り返したり、高額報酬を謳う怪しいプレゼント企画をリツイートしたりする行為は、犯罪組織に対して「私は情報リテラシーが低く、お金に困っています」という看板を掲げているのと同じだという。

アルゴリズムはそれを見逃さず、彼らを「カモのリスト」に自動的に分類し、勧誘の投稿やDMを集中させる。

「偶然、お金に困っている時に、偶然、怪しい誘いが来る。それは偶然ではなく、仕組まれた接触なんです。だからこそ、まずは犯罪の網に触れない、狙わせないという意識が必要になります」

「◯◯な子」が狙われやすい!集団で免疫を作る必要性

今井氏が、若者が闇バイトに手を染める共通点として挙げるのは――。

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