学校も教員も混乱必至、《高校「数学」で学ぶ内容を再編へ》"AIを使う上で基盤となる単元"の充実で何が起こるか?
「数Iで教えるにしても、数学A・B・Cをまとめた新科目の単元を学校や教員が組み合わせて教えるにしても、現場の負担は大きいはず。どう組み合わせるか考えるだけでも大変ですから。これまでも『その場に応じて』という現場調達主義はうまくいきませんでした」
現行の高校数学は数学I・II・III、数学A・B・Cにそれぞれ系統性があり、生徒の発達・学習段階に応じて順番に教えやすくなっている。「その枠組みがなくなれば現場はかなり混乱するだろう」と竹内氏は危惧する。
教科書を作る側にとっても、数学A・B・Cが1つの科目になれば影響は大きいようだ。たとえ新しい内容を書き加えることはなくても、教科書の構成を変えざるを得ないからだ。
「これまでの教科書は数学I・II・III、数学A・B・Cの6冊に分かれていて作りやすかったのですが、枠組みがなくなれば難しくなりますね。数学A・B・Cの内容を1つにまとめるのであれば、内容をうまく組み合わせて作らないと、その教科書は採用されなくなります。教科書会社にとって、まさに雲を掴むような問題だと言えるでしょう」
必要なのは自分の頭で筋道を立てて考える力
学習指導要領は10年単位で使われるものであり、改訂に向けては何年も前から内容について検討する。
しかし、今のように変化が激しい時代には、新しい学習指導要領を使い始める頃には社会が大きく変化し、さまざまなギャップが生じている可能性もあり難しさがある。
「代数・幾何があった時代にはきちっと行列を学ぶことができていました。しかし、次第にその内容が薄くなり、AIを学ぶうえでは不十分なので、昔のレベルに戻す、というのが今回の方針です」
これからの社会では、誰もがAIと無縁ではいられなくなるはず。しかし、AIに必要な行列などは、今までは主に理系の生徒が学んでいた内容のため、文系の生徒には敬遠されかねない。


















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