議論を重ねるうち、事務次官の山際正道(のち日銀総裁)が妙案をひねり出した。流通している日銀券を回収して証紙を貼り、新札が印刷されるまで「暫定的な新札」として使うというアイデアだ。戦時中、消費統制のため一時検討されたことを山際は覚えていた。
証紙とは切手や収入印紙のような数cm角の印刷物で、日銀の貨幣博物館の図録によると「證紙・拾圓」「證紙・百圓」などと印刷されている。たまたま印刷局にあった切手6枚つづりの凹版を転用し、手押し作業で印刷したという。
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