フジテレビ騒動から1年… 今もテレビ業界をむしばむ"昭和のノリ"という致命的な病、「攻めてるバラエティーこそ正義」がもはや時代錯誤である理由

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外部有識者による調査委員会が即刻設置された。12月25日には「セクハラとは認定されない」との報告書が出たが、「このような写真が撮られるような行動自体が不適切」とされ、小島氏は会長を辞任した。

各局が「調査したらうちは大丈夫でした」と報告する姿勢には疑問を抱かざるをえない。この際、業界のウミを出しきるくらいの強い態度で調査すべきではないか。嵐が通り過ぎるのを待っているようにしか見えない。フジテレビのようなハラスメント体質は多かれ少なかれ業界全体に蔓延していたと、テレビ関係者なら誰でも知っている。

東海テレビのほかにも、社員の大量退職が明るみになったローカル局がある。外部人材で構成された調査委員会が民放連の会員各局を回るくらいのことをなぜしないのかと思う。

総務省
変わらぬ業界体質に、総務省も検討会の開催に踏み切った(写真:kash*/PIXTA)

総務省が「放送事業者におけるガバナンス確保に関する検討会」を合計8回開催してきたが、このような会議体で有識者にガバナンスルールを議論してもらうだけでは足りない。1月22日に民放連はガバナンス検証審議会の設置を発表した。業界を挙げての引き締めに期待したい。

「楽しくなければテレビじゃない」の呪縛

23年に表面化した旧ジャニーズ事務所の性加害問題では、各局が検証番組を放送したものの、何がどう悪かったのか、誰かが責任を取ったのか、曖昧なまま月日が過ぎていった。

時間が経ったから禊(みそぎ)は終わったということなのか、いつの間にか所属タレントたちは復帰している。タレントたちに罪はないので復帰自体はいいと思うが、局側が何をどう反省したのか、有耶無耶(うやむや)に感じる。

第三者委員会の調査報告書で「ハラスメントが蔓延していた」と断じられたフジテレビだが、それはテレビ業界全体に対する断罪でもあったのではないか。それなのに、何も決着できていない。フジテレビ騒動を他山の石とするなら、過去の問題を含めて自分たちの業界文化をイチから見直す必要があるはずだ。

その業界文化の源流はどこにあるのか。私は「楽しくなければテレビじゃない」の言葉にあると思う。

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