鹿島臨海鉄道、「旅客も貨物も輸送する」経営戦略 工業地帯とともに発展、工場夜景ツアーが人気に
1984年2月1日の国鉄ダイヤ改正で、国鉄貨物の大規模な合理化を受けてそれまで鉄道貨物の主力を担っていたヤード集結型輸送が廃止され、同時に多くの貨物操車場が廃止された。これにより鹿島臨港線も大きな影響を受けている。神栖駅ではこの国鉄ダイヤ改正に合わせてコンテナ貨物の取り扱いを始め、それまでの車扱貨物はコンテナ貨物への移行を進めたというが、トラック輸送へ転換されたものも多く、貨物輸送量が減少することになった。
そして、1985年には、北鹿島(現・鹿島サッカースタジアム)―水戸間の大洗鹿島線53.0kmが開業し、旅客営業を開始している。この大洗鹿島線は、国鉄鹿島線として北鹿島駅から水戸駅に向けて延伸工事が進められていたもので、1980年の国鉄再建法施行時にも、開業後の輸送密度が4000人以上を見込めるとして工事が継続されることとなった。しかし、完成目前になり経営主体の問題が生じたことから、茨城県は鹿島臨港線を運営してきた鹿島臨海鉄道により運営を引き受けることを決定した。
貨物線にも一定の旅客需要がある
近年では、鹿島臨港線でも不定期に旅客列車の運行を行っており、2023年には茨城DCに合わせて、鹿島臨港線乗り入れ臨時列車を運行、また同年冬には、夜間運行の臨時列車「工場夜景ナイトツアー」を実施している。筆者も、以前、神栖駅までの臨時列車に乗車したことがあるが、2両編成の気動車は超満員で大盛況となっていたことを覚えている。
こうしたことから鹿島臨海鉄道の小林専務は、「一定の需要はあると考えており、お客様のニーズを探りながら、今後も貸切列車やツアーといった臨時列車を運行していきたい」という。また、近年、見直しの機運が高まっている貨物鉄道輸送については、「鹿島臨海鉄道が担う営業担当地域においても、トラックドライバー不足による鉄道輸送の照会が増えてきていることから、確実に案件を取り込んでいきたい」と意気込んでいる。
特に、鹿島臨海工業地帯からは化学工業品が多く発送されていて、危険品も多く取り扱っていることから、「鉄道の特性である安全性」が強みとなるほか、「鉄道の持つエネルギー効率の良さを活かして、お客様の抱える課題の1つであるカーボンニュートラルに寄与していきたい」と今後の目標を語ってくれた。
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