日本製鉄が新中経で「世界No1への復権」宣言、カギはUSスチールを筆頭とする海外、今井社長が語った勝ち筋と課題
海外への戦略投資の中で「圧倒的に大きくなる」(今井氏)のがアメリカ向けだ。公表済みのUSスチールへの約110億ドル(約1.7兆円)もここに含まれる。そのアメリカ市場について、今井氏は会見で時間を割いてこう力説した。
「潜在的な需要規模は日本の約3倍の約1.5億トンに上り、先進国で最大の鉄鋼需要かつ高級鋼需要の伸びが期待される」「輸出に依存しない内需中心の需要構造、関税によって輸入財から守られた市場という極めて魅力的なマーケットといえる」「確実な成長が期待できる市場」
狙う果実もアメリカ分が頭抜けて大きい。
海外事業全体で目指す実力利益「5000億円以上」のうち、3000億円をアメリカ市場で稼ぎ出すとそろばんをはじく。USスチールでの老朽設備更新や先端技術導入による商品拡充、データセンターの変圧器などに使う「方向性電磁鋼板」の生産設備の新設を通じて稼ぐ力を高めようとしている。



















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