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ヤマト運輸・宅急便「実質値下げ」新運賃の深謀遠慮、一部は「ゆうパック」より安値に、価格競争の懸念は

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ECサイトの普及などによって、個人間の受発送は減少傾向にある。限られたパイを他社と分け合う中、顧客からは「ヤマトは近距離の配送だと高くて使いにくい」との声もあったという。同一都道府県内であれば、輸送コストも抑えられるため、その分を還元に回すと判断した。

櫻井常務は新運賃について、新しい個人客を取り込み、全体の利益率を高めるための施策だと説明する(記者撮影)

つまり、新運賃は値下げのように見えて、実際は利益率を高めるための施策なのだという。一方で、これを機に価格競争が勃発すれば、料金改定を進めてきた業界全体の努力が無に帰しかねない。こうした懸念をぶつけると、櫻井常務は次のように答えた。

「それ(値下げ競争が起きること)はないと思う。人件費などのコスト増を価格転嫁していく流れは他社も同じ。業界全体として、運賃を高める方向なのは間違いない。当社も大型荷物の料金を引き上げている」

値上げ継続、高付加価値化も推進

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