京王最大の駅を率いる新宿管区長の「意外な経歴」 中途入社後に配属の渋谷駅で"料理の腕"を発揮

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竹島さんが預かる新宿管区では直接関係がないが、飛田給駅と府中競馬正門前駅を抱える中央管区ではイベントのたびに要員配置を変更することになる。

「ほかの管区から応援をお願いします、みたいなこともありました。係員が明け番でそっちの応援に行って、みたいな感じですね」

これも住宅地の中を走りながら、同時に沿線では大規模イベントも頻繁に開催される京王線ならではだ。

竹島さんは、2度目の運転課ののち人事労務、また古巣でもある井の頭線の富士見ヶ丘乗務区長などを経験。運輸指令所の指令長も1年務め、2025年6月に新宿管区の管区長として赴任した。

駅の現場は渋谷駅以来

「駅の経験が入社直後の渋谷駅以来で、それが新宿という大きな駅ですからね……。だからちょっと緊張しているんです」

時間を見つけては駅の中を巡回する竹島さん。現在の部下である新宿管区の係員はもちろんのこと、これまでの職歴の中で顔見知った乗務員たちともにこやかに会話を交わす。ときにはイジられながら、明るい職場作りを心がけているようだ。

駅長室から眺める新宿駅のコンコース。奥にJR線との連絡改札がある(撮影:鼠入昌史)
【写真をもっと見る】竹島管区長が預かる京王電鉄の新宿駅は、たくさんの利用者が行き交う。関係者以外立ち入ることができない、地下に広がる巨大駅の裏側は?地上駅だった1950年代の貴重な記録も。2002年当時と現在の駅の様子を見比べる

「現場の係員も、何度か異動を経験していればほかの管区の係員ともだいたい顔見知りになっていますからね。風通しはいいと思います」

そう言いながら、温かいまなざしで駅長室の小窓から改札を眺める竹島管区長。調理師からの転身で鉄道マンになった竹島さんの旗振りのもと、今日も多くの人が行き交ういつもの新宿駅である。

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鼠入 昌史 ライター

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そいり まさし / Masashi Soiri

週刊誌・月刊誌などを中心に野球、歴史、鉄道などのジャンルで活躍中。共著に『特急・急行 トレインマーク図鑑』(双葉社)。

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