軽井沢で静かな贅沢「北欧の暮らし」を味わう休暇 食やインテリアを楽しむホテルステイを《知る人ぞ知る静養の地》

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「デンマークは室内環境のほか住宅の性能や構造に関する法律が存在します。快適で健康的な室内環境を保つための室温と湿度に関するガイドラインや基準が存在しており、その数値を下回ってはならないのです。

それほど住宅の性能が厳しく問われている。刑務所で拘置される部屋と王様の部屋の湿度・温度は同じという逸話があるほどです。人が過ごす環境が与えるものが大切にされているのです」(徳武さん)

その厳しくも整えられた環境をstillでも取り込んでいる。100%自然由来のデンマーク産断熱材(ロックウール)を外壁と内壁の間に施し、エアコンに頼らずに快適に過ごせるように設計されている。従来の住宅との違いは、朝起きたときに一番に感じるという。徳武さんは「真冬でも布団をかけないで寝ていることがある。それほど快適なのだと気づく」と話す。

真冬の軽井沢、マイナス温度の環境でも暖かだそうだ。雪がしんしんと降り積もる冬、追分エリアは深夜だと-10度にまでなる。空調機能がないとはどんな環境なのだろうか、と好奇心が湧く。

北欧のライフスタイルを今ここで追体験する

stillはホテルであるが非日常を提供する場所ではないという。

「このホテルは私たちhalutaがつくる『住居』と同じ空間を味わえる。だからこそここで日常を体験してほしい。この心地よさは、長い時間滞在してみないと実感できない」と徳武さんは話す。

現行は3室だが、27年には約23〜24室規模へと拡大するつもりだという。暮らすように旅する場所がこの森の中で小さな村を生み出すかのようにじわりじわりと広がっていく未来が楽しみだ。

大きな窓があるダイニングスペース
客室 グランドルームタイプのダイニングスペース(写真:haluta)

「still」は典型的な観光スポットではないが、根強いhalutaファンがいる。軽井沢中心地から国道18号線の一本道を走るとたどり着く追分エリアは、喧騒を避けて穏やかに過ごしたい人たちにはうってつけだろう。

いつ足を伸ばしても人々を豊かな気持ちにしてくれる軽井沢。いつもとは少し趣を変えて、暮らしを味わいに行くのもまた一興なのではないだろうか。

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永見 薫 ライター

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ながみ かおる / Kaoru Nagami

1982年生まれ。兵庫県出身、東京都在住。大妻女子大学比較文化学部比較文化学科卒業。中国と日本の女性史を中心に比較文化学を学ぶ。複数の企業勤務を経て2014年よりライター。主な執筆テーマは在学中より関心の高かったジェンダーや多様性のほか、働き方、子育て、まちづくり。1児の母。Twitter:kao_ngm

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