軽井沢で静かな贅沢「北欧の暮らし」を味わう休暇 食やインテリアを楽しむホテルステイを《知る人ぞ知る静養の地》

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実はこのベーカリーを営むhaluta、このほかにもヴィンテージ家具のリペアと販売を専門にしたショップを営んでいる。

彼らは商品を販売するだけではなく北欧圏、とくにデンマークの文化を伝えることを意識していた。これまで伝えてきた食・住という暮らしのパーツだけではなく、暮らしそのものを丸ごと伝えたいと立ち上げたのがstillなのだ。

施設には、ホテル(hotelli)とライフスタイルショップ、レストラン、そして移転したベーカリーと家具店が共存する。まるごとhalutaの世界観を体現する施設だと言える。

緑が美しい森
stillの裏手にある国有林はまるで北欧を思わせるような風景。色濃い緑を見つめると目も心も深く休まる(写真:haluta)

軽井沢エリアの大動脈、国道18号線沿いにあるstillは、かつてドライブインとして利用されていた施設が20年近く空き家になっていたものを改修した。

改修期間は約2年半。もともと県内の上田にあった家具の大型ショールームは1年半でクローズし、stillに移転。そして順次ホテルへの改修、ショップの施工を行った。

施設は約3300坪ほどの広さ。全面アスファルトだった外構をすべて撤去し、道路沿いから垣根のないシームレスな入り口へ。裏にある国有地と連なるように、開業以降毎年100本程度の植樹を継続している。

白い壁と木々
真っ白な壁に木々の緑が映えるstillのエントランス。壁面は信州でつくられた身体や環境にも優しいシリカライムによるもの(写真:haluta)

「国道側からは森のみが見え、森の中を歩いているとふわりと建物が現れるように見えるつくり。看板も最小化し 『知る人ぞ知る』導線を目指しました」とhalutaの代表、徳武睦裕(とくたけ・あつひろ)さんは話す。

以前のレトロなドライブイン
stillの建物がドライブインだった頃。上信越自動車道が開通していなかった頃は国道18号線が移動の大動脈で、観光客に輸送業者にとひっきりなしに車が行き交い、にぎわっていた(写真:haluta)

デンマークの食・住をギュッと集めた施設

2階建てのstill。その構成はこうだ。

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