ゴーン日産の野心、「ダットサン」を復活、新興国の覇者を狙う

ゴーン日産の野心、「ダットサン」を復活、新興国の覇者を狙う

「日産にリスクなどない。何もしないことがまさにリスクだ」。この3月、横浜の日産自動車本社で開催された、新興国ブランド「ダットサン」の発表会。カルロス・ゴーン社長はそう言い放った。

つねに強気で“攻め”のリーダー、ゴーン社長の印象も重なり、今の日産は自信に満ちあふれている。だがイメージだけでなく、現在の日産は、自信を持つに十分なほどの成果を出している。

2012年3月期決算。日産は増収増益を達成し、営業利益で国内業界トップに躍り出た。販売台数は過去最高を軽く更新。11年は東日本大震災、そしてタイの洪水と、二度の大災害に見舞われたにもかかわらずだ。

「中長期のビジョンがはっきりしている。だから想定されない環境変化があっても、できるだけ早く元の道のりに戻そうというエネルギーが発揮される」(西川廣人副社長)。震災では生産正常化にもたつくライバルたちを尻目に、2カ月後には前年同月比プラスへと復活。タイ洪水の影響もほとんどなかった。

ツキだけではない。新興国で生産し、低コストを実現した「Vプラットホーム」。小型車「マーチ」や「サニー」のベースとなるプラットホーム(車台)だが、日産はリーマンショックがあっても開発を止めなかった。だからこそ他社に先んじて新車を投入でき、中国をはじめ新興国で販売台数を伸ばしている。

11年から日産は新しい中期計画「パワー88」をスタートさせた。17年3月期までに世界シェア8%(11年3月期5・8%)、営業利益8%(同6・1%)を達成するという、意欲的な計画である。販売台数は6年間で8割近く伸ばす。そのほとんどは海外で、うち3分の2は新興国で伸ばすもくろみだ。


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