好調トヨタ、「慎重見通し」に透ける不安材料

タカタのエアバッグ問題にはどう対応する?

モーターショーでは、レクサスのFCVのコンセプトモデルを発表。2020年に市場投入を目指す(撮影:尾形文繁)

2016年3月期の通期見通しは、売上高のみ従来から3000億円引き下げたものの、営業利益の2兆8000億円(1.8%増)、純益2兆2500億円(3.5%増)は据え置いた。純益は3期連続の最高益となるが、下期だけで見ると減収減益である。

トヨタが下期を楽観していないのは厳しい販売状況がある。国内、東南アジアなどが苦戦する上期までの流れは変わらず、北米の好調で補えないからだ。

販売台数は前期から減少

トヨタは通期の総販売台数(持ち分の中国含む)を1000万台と見込む。前期実績から約17万台減となるばかりでなく、従来見通しからも15万台引き下げだ。

2年連続で達成した1000万台キープが今期はギリギリと見ていることになる。大竹常務が認める通り「慎重」ではあるが、大きく伸びる環境にないことは確か。

業績予想はやはり慎重だ。最たるものが下期1ドル=115円、1ユーロ=130円と保守的に見積もっている為替。下期だけだと為替で1900億円の減益要因を見込む。足元水準が続けば1000億円以上はプラスになってもいい。原価改善効果も上振れが通例で、3兆円前後に落ち着く可能性が高い。

来期以降は一段と利益成長は鈍化しそうだ。「(来期以降)基本線は変わらない。グローバルでは少しずつ増えていくが、先進国は堅調でアジアはなかなか戻らない」(大竹常務)。

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