日曜劇場「御上先生」にも出てきた驚くほど効果的な学習法を東大生が紹介!1日15分、白い紙とペンだけあればできるその方法とは?

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もう一つの注意点は、「思い出せた量」をあまり気にしない方がいい、ということです。アクティブリコールを実行すると、多くの人が「思い出せた量」が増えているかどうか、つまりどれくらい思い出せたかを定量的に測ろうとします。たとえば、「今日は昨日より20個多く思い出せたからよかった」「全然書けなかったから今日はダメだった」と、数字や成果で評価したくなる気持ちはわかります。

でも実は、それにはあまり意味がありません。というのも、アクティブリコールは思い出した“量”が大事なのではなく、「思い出そうと頭を捻った時間」それ自体が脳のトレーニングになるからです。

仮に何も書けなかったとしても、頭の中で「あれ、何だったっけ……」「たしか、こういう感じの単語だったような……」と記憶を探る過程こそが、記憶の再構成を助け、長期記憶として定着するために不可欠なステップなのです。たとえるなら、筋トレで「どれだけ重いバーベルを持ち上げたか」よりも、「どれだけ筋肉を使ったか」が重要なのと同じです。

だからこそ、思い出せた量が少ない日があっても落ち込む必要はありません。むしろ、「思い出そうとした時間があった」ことそのものが大切であり、やがてその積み重ねが大きな記憶力の向上につながっていくのです。

習慣化して初めて、効果が表れる

アクティブリコールは、繰り返しによって効果が表れます。1回で全てを完璧に思い出すことは難しいのは当然です。毎日繰り返して、「夜にアクティブリコールをすることになるんだから、それまで覚えておかないとな」と考えられるようになってくると、少しずつ思い出せるようになっていきます。習慣化して初めて、効果が表れるのです。

それなのに、「昨日やったのに思い出せない、自分はダメだ」と感じてしまう人は多いです。思い出せないのは普通のことです。むしろ、思い出せなかった部分こそ、次に復習するべき“穴”として可視化できている証拠です。焦らず、何度も繰り返すことで、記憶は確実に定着していきます。ぜひ継続して実行できるようにしていきましょう。

西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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