子どもに「ダイエットしたい」と言われたら?"痩せ志向"は男女問わず小学校低学年にも広がる 親や教員ができること、絶対してはいけないこと

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もちろん、とってつけたような説明では子どもは聞いてくれません。大人が普段からそのように思っているからこそ、その思いが子どもに伝わるのです。

そして、もしどうしてもダイエットをしたいというのであれば、約束をして行うというのも1つの方法かもしれません。例えば、一食抜いたりすることはダメであるとか、ご飯の代わりにお菓子を食べるのはダメとか、健康に問題があるようなダイエットはしないよう、ご家庭で約束をするというのは大事なことでしょう。

そして同時に、大人は子どもの食事だけでなく体型の変化や体調に気を配り、なにか変だなと思ったら、改めて話をするなど、注意を向けておく必要があります。

教員は子どもの体型変化に目を配りたい

学校では、教師の役割も大きいでしょう。子どもの痩せたいという気持ちを安易に否定しないこと、そして、子どもの体型の変化に気づくことが重要といえます。急に痩せてきた場合に、話を聞いて、場合によっては専門の機関につなげるということも大事です。また、なによりも体型をからかったりしないことが必要です。

「最近太ったんじゃないか」などは禁物です。教師にとっては親しいコミュニケーションのつもりであっても、子どもはそう受け取りません。一方「ずいぶん痩せたね」というように一見褒めているようなものであっても、当人にとっては体型を意識したり、より痩せようとしたりするきっかけになってしまうこともありえます。

ともあれ、安易に体型について話題にするのは、相手が誰であっても基本的には避けるべきことといえるでしょう。

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。
鈴木 公啓 東京未来大学 こども心理学部 こども心理学科心理専攻 准教授

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すずき ともひろ / Tomohiro Suzuki

東洋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。専門は社会心理学、性格心理、臨床社会心理学。装いや外見、身体に関する研究を幅広く行う。編著書に『装いの心理学-整え飾るこころと行動』(北大路書房)、『〈よそおい〉の心理学-サバイブ技法としての身体装飾』(北大路書房)、『子どものおしゃれにどう向き合う? ―装いの心理学(筑摩書房)など。

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