
注目されたジャクソンホール経済シンポジウムで、8月22日に米FRBのジェローム・パウエル議長が講演。「雇用の下振れリスクが高まっている」との認識を示し、早ければ9月にも利下げに踏み切る可能性を示唆した。
これを受け、金利スワップ市場は9月FOMCでの利下げ再開を8割超の高確率で織り込む動きとなった。米国金利に低下圧力が強まったことは、株式市場への追い風を投資家に連想させやすい。
8月22日の米国市場ではダウ平均株価が急騰し8カ月半ぶりに最高値を更新。最高値圏で上値の重さが意識されたハイテク株や半導体株にも買い資金が回帰した。
年内に最低2回は利下げ
直後にトランプ大統領によるFRB人事への介入が債券売りにつながり攪乱要因となる場面もあったが、マーケットではなお金利先安観が維持されているようだ。
金利スワップ市場における利下げ予想は、25年内に2回以上(0.25%換算)、26年も追加で3回程度の利下げがありうるとの見方となっている。
この前提に立てば、26年末には政策金利が現下の4.25〜4.50%から3%程度へ低下していく軌道になる。株式市場でも米国金利の低下を前提にし、投資戦略を練り直す必要が強まったといえる。
利下げが再開されれば、米国景気に明確な後退の予兆が見られる前の“予防的な利下げ”となる可能性が高い。過去の予防的な利下げ局面では株高が促される傾向が強く、今回も同様のケースを期待する市場参加者が多いようだ。
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