一時的な現象? TOPIX最高値更新に浮かれるな。日銀会合や企業決算に半身の投資家

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日本と米国による予想外の貿易合意は金融市場に激しい動きをもたらし、日本の株価は最高値を更新、同時に国債には売りが広がった。

トランプ米大統領による日本時間23日の合意発表後、自動車株の急騰がけん引して東証株価指数(TOPIX)は史上最高値を更新した。久々の好材料に投資家は沸き、貿易合意の詳細を巡る厄介な問題はもちろん、参議院選挙での大敗を受けて不安定な立場にある石破茂首相の進退にはほとんど目を向けなかった。

しかし、熱気が冷めて国内の課題に視線が戻る中、投資家の間では今回の歴史的な株高が今後の流れを示すものなのか、それとも今後数週間から数カ月にわたって複数の不安要因を抱える市場にとって一時的な現象に過ぎないのか、疑問の声が上がっている。

「合意が成立して市場には大きな安堵(あんど)感が広がったものの、今は『ちょっと待て、浮かれ過ぎるな』という空気になっている」と、みずほ銀行の経済・戦略責任者ビシュヌ・バラサン氏は話す。「『失血死』は免れたという意味では安心材料だが、まだ集中治療室とはいかないまでも、応急処置中の段階にあることに変わりはない」と語る。

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