「小学校受験」慶應義塾や学習院、雙葉の願書は何を書く?NG例や面接質問も紹介 暁星や浦和ルーテルは「トラブル対応」問う出題
学校側は多くの子どもたちを見ていますから、子どもがこうした状況に陥ることは往々にしてあることだと認識していますし、魔法のような解決策があるとも思っていません。今後起こり得るであろうトラブルについて、親子で乗り越えていける家庭かどうかを知りたいのです。
父親が単身赴任中でも、父子の関わりを重視する学校に合格できる
願書や面接は、取り繕って作るものではなく、日々の家庭生活の積み重ねからにじみ出る“家庭の姿勢”が問われてくるものです。しかし、共働きのご家庭も増えており、忙しい日々の中で「じっくり時間をとって親子で関わる時間がない」という声も聞こえてきそうです。
そんな時は、例えば週末は公園に出かけて昆虫探しをしてみる、手作りのかるたで遊んでみる、登園前に3分間だけ育てているお花を観察してみるなど、日常の中でできる小さなことを続けてみてください。
父子の関わりを重視するとされる女子校を受けたご家庭は、お父さんが単身赴任中でしたが、毎晩テレビ電話で子どもと話して日々の出来事を共有し、見事合格されました。また、平日は帰宅が遅くて子どもと顔を合わせられないお父さんでも、週末は必ず親子で出かけるようにしていたご家庭や、親子で交換日記をして気持ちを言語化する習慣づけをしていたご家庭などもあります。
このように、「特別なこと」ではなく「できることから始める関わり方」が、子どもとの信頼関係を深め、願書や面接でも自然に伝わるエピソードにつながっていきます。そして何より子ども自身が、日々の生活を楽しみ、日常の中で興味を見つけ、広げ、伝えられる子になっていきます。
小学校受験で学校が見ているのは、表面的な成果ではなく、子どもがどのような関係性の中で育っているのかという“家庭のあり方”です。だからこそ、日々の生活で親が子どもにどう関わり、何を大切にしているのかを丁寧に積み重ねることが、合格を引き寄せると同時に、子どもの成長そのものにもつながっていくのです。
(注記のない写真: Fast&Slow / PIXTA)
執筆:コノユメ代表 大原英子
東洋経済education × ICT編集部
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