「小学校受験」慶應義塾や学習院、雙葉の願書は何を書く?NG例や面接質問も紹介 暁星や浦和ルーテルは「トラブル対応」問う出題
面接は、子どもの同席の有無によって、大きく「保護者面接」と「親子面接」に分けられます。
親子面接:早稲田・聖心・白百合・雙葉・東洋英和・立教女子・横浜雙葉・農大稲花(オンライン)
面接の場を、「ただ質問に答える場」だと思っているご家庭も多いのですが、本番は限られた時間で、親への質問も1~2問程度。一言で終わってしまっては、家庭の良さを伝えることができません。
例えば、「説明会にお越しいただきましたか」という質問に「はい。伺いました」と答えるだけで終わってしまっては、家庭の様子や志望理由を垣間見ることができませんよね。「面接は質問に答える場」という認識から、志望理由や教育方針、子どもの個性や親子の取り組みを伝える「プレゼンテーションの場」という認識へと変えてください。
一方で、「面接はプレゼンテーションの場」と思うと、つい「1位になった」「賞をとった」といった“成果”を語りたくなってしまうもの。しかし、エピソードは日常生活に根付いたものでよいのです。お手伝いや習い事、家庭菜園、昆虫の飼育など、日常の出来事において、子どもがどのような努力をし、どのような成長を見せたのか。また、そこで親がどう関わったのかを伝えることが重要になります。
なぜなら、私立小学校が見ているのは「子どもと家庭の伸びしろ」だから。親が子どもの成長に目を配り、親子でともに成長する家庭であるということを学校側に認識してもらうことが大切です。
よく、「面接は親の試験」とも言われますが、主役はあくまで“子ども”です。親主導で、子どもの気持ちが置いてけぼりのお飾りになっている家庭や、子どもに「模範解答」を記憶させて仕立てる家庭もあります。皆さん、職場の部下とは、1on1を行って目標設定をし、日々の様子に目をかけて配慮しながら育成するのに、自分の子どもの姿には意外と無頓着――。そんなケースが少なくないのです。
入学後、学校の校是と意識を合わせて大きく成長し、学校の制服を着ても恥ずかしくない存在になり得るか。面接では、そうした家庭の潜在能力と可能性も問われています。そのため、私たちも面接演習ではこの点を踏まえて、学校とどのように相性が良いか、どのような伸びしろがあるかを伝える指導をしています。
また、近年の面接では、志望理由や教育方針・子どもの長所短所といった従来型の質問に加え、トラブルへの対応を聞かれることも多くあります。
・子どもが宿題をやりたがらない場合どうするか(学習院)
・子どもが縄跳びをしていてお友達にぶつけて泣かせてしまった。そのことを子どもが言わなかったらどうするか(浦和ルーテル)
このような質問はなかなか答えにくいですよね。皆さんだったらどのように答えますか。
「どのように答えればいいでしょう」と模範解答を聞かれることもあります。基本的には、「まずは子どもから話を聞き、それに基づいてハードルが低いことから一歩ずつやってみる。どうしても改善しない場合は先生に相談する」という流れになるでしょうが、もちろんお子さんの性格などによって変わるでしょう。