地政学リスクの分析を自前でできる企業は限られてくる。危機管理部門に中台関係の専門家がいるかといえば、まずいないだろう。コンサルに頼っても、中国共産党の対台湾政策を専門に分析できるところは多くないだろう。台湾有事の対策を考えるといってもご苦労が多いことと思う。
長年中台関係を研究してきた立場で見ると、最近の台湾有事対策の議論が現実と嚙み合っていないと感じる。たとえば、「中国は絶対に台湾を攻撃する」という話がよく出る。確かに中国共産党にとって台湾統一はどうしても成し遂げたい国家目標だが、すべてを犠牲にしてまで台湾を攻撃しようとしているわけではない。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
(残り 3881文字 です)
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら